某不正アクセス事件 - 判決後

地裁判決は、懲役8月(執行猶予3年)の有罪判決。
この判決をめぐって、いろいろな方のいろいろなご意見があるが、それぞれの立場、それぞれの理解でいろいろな意見が出るのはいいことだと思う。でも、一部技術者の「これがいいならこれもいいよね」という、まるで子供の屁理屈のような主張*1が、あたかも技術者の正しい意見的な扱いをされていると、強い違和感を覚える。
テクニックの難易度による有罪か無罪かではなく、やっていいことか悪いことか、ではないのだろうか。簡単だからやったとしても問題視されるものではない、ってことはないと思う。これでは万引き肯定と同じ。

  • 玄関から家人以外が無断侵入して、家の中のものを盗んだら盗人
  • 侵入時に玄関の鍵が開いてたか開いてないかで、有罪無罪が決まるのではない。
    開いていたから入って盗んでいいものではなく、開いていたから玄関から入ったまでで、ピッキングでこじ開けて盗んでいく人も盗人は盗人。
  • 玄関ではなく窓からの侵入だった。玄関には鍵がかかっていたが、窓に鍵はかかっていなかった。
    窓であろうが玄関であろうが、勝手に他人の家のものを持ち出すのは盗人。
  • 不特定多数の集まるイベントで、盗みのテクニックを披露した。
  • 盗品をアピールした。結果、模造品が氾濫した。

ここで、弁護側が侵入経路ごとに鍵の有無で有罪・無罪を争っても、盗人は盗人、一蹴されて終わり。しかも被告に反省の色が見えない。最悪の心象だと思う。残りの争点は、この盗人は手口から強盗なのか窃盗なのか。それくらいの差ではないのかしら。判決は強盗とみた、そんな感じなのかな。