KDDI、パワードコムを合併へ・固定通信3強に

KDDI東京電力の通信子会社であるパワードコム(東京・港、中根滋社長)を2006年1月をメドに合併することで、東電と大筋合意した。東電などが保有するパワードコム株をすべて取得、株式交換により東電にKDDI株を割り当てる方向で、事実上の吸収合併になる。国内の固定通信事業者はNTT、ソフトバンクKDDIの3強体制となり、通信再編は新たな段階を迎える。
 9月上旬の最終合意を目指し、早ければ来週にも資産査定に着手、合併比率などの条件を詰める。パワードコムの価値は1000億円前後になるとみられる。東電本体が持つ家庭向け光ファイバー通信回線については合併の対象外とするが、合併を機に光回線の共同利用なども始める考え。

この報道に対し、

7月29日付けの日経新聞の報道について
 本日(7月29日)付けの日本経済新聞において、当社がパワードコムと合併することで東京電力株式会社と大筋合意したとの報道がありました。
 当社は、東京電力株式会社と、日頃より意見交換を行っているところです。
 しかしながら、現時点で、合併等具体的に決定していることはありません。

と、否定コメントを出している。
Poweredcom自体、業績が回復基調とはいえ(追記:黒字になったけど損失拡大っぽい)、IIJ(破談)、DTI(POINT。コンシューマサービス統合)、FUSION(電話)と、2002年ぐらいから常に他社との話が絶えないので、KDDIに行くのでは?と、個人的には思う。
で、「3強時代」って?(SOFTBANKはまだ同じラインに並んでいない、と個人的には思う)
KDDIになったDDIと、SOFTBANK Groupになった日本テレコム、新興キャリアは単独での存続は難しかったようで。(TWJはよく知らない)
と、書いていたら関連記事。こちらの記事のほうが現実的かも。

KDDI光ファイバー回線などの固定通信網を強化し、NTTグループに対抗する。KDDIパワードコム株と引き換えに東電にKDDI株を割り当て、東電は京セラやトヨタ自動車に次ぐKDDIの主要株主となる。東電はKDDIに役員を送り込み、経営に関与することも検討する。
 KDDIと東電は、情報通信事業で提携を検討していたが、近くパワードコムの資産査定を始め、株式交換の比率などの具体的な話し合いに入る。早ければ9月にも最終合意する見通し。
 家庭向け固定電話「東京電話」を手がけるフュージョン・コミュニケーションズなど、パワードコムの子会社もKDDI傘下に入る公算が大きい。東電本体が行う家庭向け光ファイバー通信事業は、引き続き東電に残るが、光回線の共同利用など、KDDIとの連携強化を図る。東電はほかにパワードコムに出資する電力会社などに、KDDIへの株式譲渡を働きかける。
 KDDIは携帯電話「au」事業が好調だが、固定通信事業は手薄で、テコ入れが課題だった。パワードコムは法人向けの固定通信に強みがあるが、携帯電話事業を持たず、通信の多様化に対応しきれない懸念があった。