うつ病の妻と共に

読了。著者自ら、これは手記とのことなので、そのつもりで、そういうケースもあるんだね、と、少しひいて読んだほうが良いかもしれない。著者自身が専門が違うとはいえ医者で、複数の科のある病院の副院長という役職にあり、いくら病気とはいえ、勤務時間中に家人(妻)と習い事に出かけられたり、発作が起これば精神安定剤マイナートランキライザー)を注射したり、ごく普通のサラリーマン、サラリーウーマンとはかけ離れた環境にいるからである。闘病自体は、病態自体が人それぞれなので、一概に比較できるものではないにしても、精神科に入院させたら終わり、みたいに言ってのけてしまう。文庫になる数年前に書かれたものとはいえ、読み進めるごとに違和感を感じてしまう。

うつ病の妻と共に (文春文庫)

うつ病の妻と共に (文春文庫)