千里眼 トランス・オブ・ウォー (下)

シーア派部族に囚われた岬は、偶然、同期の自衛官と遭遇。
トランス状態が引き起こす過剰な戦意が、人の命を奪うことを説き、対話による武力行使の停止を試みたが、失敗に終わる。
囚人として刑務所に収監された岬は、国際手配中の人物に救い出され、やがて自分の命をかけてトランス・オブ・ウォーから目覚めさせようと戦闘空域へ飛び出す。
人々の目を覚まさせ、脱出して水面を漂う岬を救出したのは、自分たちの意思で救出にかけつけた、かつて救難ヘリのパイロット選抜訓練で、厳しい訓練を共に耐え抜いた同期だった。
イラクは、岬の命を懸けた行動の成果により、国全体が平和に向かっていった。
解決へのプロセスもさることながら、同期女性自衛官との、付かず離れずのようで絆が結ばれていく過程が、印象深い。